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快楽の奴隷
第7章 BLとGL
飢餓の人が食事を貪るように読んだ後、謎の美人は勢いよく顔を上げた。
そして綺麗な顔が崩れるのを気にした様子もなく、満面の笑みを浮かべた。

「すげー面白いっス!! 先生っ!!」

「えっ……?」

美しい顔に全く似つかわしくない言葉遣いが発せられ、花純は驚いて目を見開く。

「先生、ちゃーんとロマンス書けるじゃないっスか!! きゅんきゅんしたっス!!」

高梨は面倒臭そうに手を払う。
まるでなつかれたくない生き物を追い払うような手つきだった。

「あ、あのっ……」

事態が飲み込めない花純は戸惑った表情で高梨に視線を送った。

「こいつは編集者の森崎。森崎雫(もりさきしずく)だ」
「ども。森崎ッス。僕のことはしずくちゃんって呼んでください」
「…………はぁ」

一方的なハイテンションの押し付けに、花純は困り顔で愛想笑いを浮かべた。

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