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快楽の奴隷
第7章 BLとGL
初見の見惚れてしまうような美しさは、彼女が喋り始めた途端に崩れ去っていた。
『人は第一印象で相手の九割の印象を決めてしまう』という言葉を覆す生き証人のような人だった。

「あなたが沼田花純さんっスか?」
「えっ、あ、はい……」

なぜ名前を知られているのかと嫌な予感が過る。

「あーっやっぱそうスか! 先生はあなたとセックスすることで製作意欲が湧くんスよ! 本当にありがとうございまスっ!!」
「はっ!? ええーっ!?」

そんなこと他の人にも言ってたんですか、と花純は隣に座る高梨を睨んで、かかとで爪先を踏みつける。

「痛っ! ちょっと森崎……余計なこと言うなよ」
「余計なこと言ったのは高梨さんでしょ!」

もうっ!と怒りながら花純は彼の腕をパシパシと叩いた。
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