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快楽の奴隷
第13章 ミューズ
「制服を一番に見て貰いたかったから……」

急に深刻な声色になり、気まずい空気がワンルームの狭い部屋を満たした。

「そりゃラッキーだ。ありがと。似合ってるよ」

男と女の緊迫した場面にまだ甘かった彼はふざけて交わそうとしたが、空気は余計に気まずいものとなってしまう。

「……しゅうちゃん、私のこと避けてる?」

その声は涙の湿り気を帯びていた。
ぬかるみに足元を取られたような、不穏な気持ちになる。

「私なんて子供だもんね……私のファーストキスなんて……子供のおふざけだもんね……」
「宏世……」

頭の中では警告音が鳴っていたが、高梨は彼女の肩に触れてしまう。

「触らないでっ!! 子供じゃないんだから!!」

涙で濡れた目で睨まれ、高梨ははっきりと彼女の中の女に惹かれてしまった。
次の瞬間、抱き締めて唇を重ねていた。

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