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快楽の奴隷
第13章 ミューズ
「綺麗……」
昼間の喧騒は微塵も感じさせず、涼しい海風が暑さを忘れさせてくれる。
高梨はブラジルの祭りの名前がつけられた、テキーラベースの店のオリジナルカクテルを飲みながら花純の横顔を見詰めていた。
「ほら、見て、高梨さん」
美しい景色を見て心が躍っていた花純は、はしゃいだ顔で水面に跳ねた魚を指差した。
そこでようやく高梨が自分に見惚れた視線を送っていたことに気付く。
官能的な眼差しは、自分を欲している高梨の気持ちがストレートに伝わった。
「やっぱり綺麗だよ、花純は」
「ありがとうございます……」
テーブルの下にある高梨の手を握り、自分も気持ちを伝えた。
「少し……お散歩しませんか?」
手を握ったまま花純は立ち上がる。
いつもよりも妖艶なその瞳に、高梨は心臓が大きく高鳴った。
『まるで……』
脳裏に浮かびかけた亡き従妹の顔が浮かびかけ、慌てて振り払う。
昼間の喧騒は微塵も感じさせず、涼しい海風が暑さを忘れさせてくれる。
高梨はブラジルの祭りの名前がつけられた、テキーラベースの店のオリジナルカクテルを飲みながら花純の横顔を見詰めていた。
「ほら、見て、高梨さん」
美しい景色を見て心が躍っていた花純は、はしゃいだ顔で水面に跳ねた魚を指差した。
そこでようやく高梨が自分に見惚れた視線を送っていたことに気付く。
官能的な眼差しは、自分を欲している高梨の気持ちがストレートに伝わった。
「やっぱり綺麗だよ、花純は」
「ありがとうございます……」
テーブルの下にある高梨の手を握り、自分も気持ちを伝えた。
「少し……お散歩しませんか?」
手を握ったまま花純は立ち上がる。
いつもよりも妖艶なその瞳に、高梨は心臓が大きく高鳴った。
『まるで……』
脳裏に浮かびかけた亡き従妹の顔が浮かびかけ、慌てて振り払う。