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快楽の奴隷
第15章 求めすぎる心
「驚いたな、こんな夜中に。これも花純の言うロマンスってやつか? まあ俺もなかなか小説が進まなくて寝れなかったところだからいいけど。……そこにかけて。ワインにするか? ……そうか。じゃあ俺だけ飲むか……
……まあ、あんな評論家の言うことなど気にするな。あいつらはあれが仕事なんだしな。俺だって女のオナニーのための小説書いてるわけだから大して威張れる職業じゃないけどな。
……ん? 気にしてないって? 気にしてない奴の顔じゃないだろ、それ。
まあ待ってろ。次の作品はもうプロットは出来てるんだ。これを発表して評論家センセイたちを黙らせてやるさ。ははは。
……さっきからどうしたんだ、花純?具合でも悪いのか?」

「嗤う人形の結末……本当はどんな終わり方だったんですか?」

黙り続けていた花純は、覚悟を決めた鋭さで高梨に訊く。
高梨は頬の肉を強張らせ、持っていたグラスを落としかける。
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