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快楽の奴隷
第16章 応えすぎる心
高梨と別れて欲しい。
直感で森崎の言葉を予期した。

「先生とセックスしまくって欲しいッス!!」
「お断りしま……え?」

森崎の声に被せるように拒否した花純だったが、思いもよらない内容に虚を衝かれる。
しかも突拍子もない発言に付近の品の良さそうな客から不審の眼を向けられた。

「先生とヤりまくってギンギンにさせて欲しいんスよ!! それもアナルとか使うような変態的なやり方で!!」
「ちょっと!! 森崎さん!!」

高級住宅街の住民たちは穢れを見る視線を花純達に向ける。
もう二度とこの喫茶店には来れない。
花純は深くため息を漏らした。

「もっと落ち着いて小さな声で話して下さい」

今さら無駄だとは思ったが、今すぐ店を追い出されたくないのでそう訴えた。

「あ、すいません。つい焦ってしまったッス。てへ」

『てへ』じゃねぇよ。
花純はキャラになくそんな毒づきが喉元まで出かかって飲み込む。
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