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第4章 禁忌の絶頂

彼は身体の関係を第一に考えるような付き合いでは満足の行く相手ではなかった。

花純は自然と距離を置き、どちらからということもなく二人の関係は自然に消滅する。

それから何人かとは付き合ったが、誰も彼女の性欲を満足させる相手とはならず、長続きはしなかった。
そのため自分の変態過ぎる自慰がいけないんだと自己嫌悪することもしばしばであった。
『セックスで満足できないのは自分に非がある』
そんな負い目を背負い続けてきた。

『けど、あの高梨っていう人は……』

とくんっと彼女の中で何かが鼓動する。
生まれてはじめて本気で感じさせてくれた。

しかしそれが悦ばしいことなのかどうかも、彼女には判断がつかなかった。
ただひとつ間違いないのは、身体は再び高梨に抱かれることを求めているということであった。