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快楽の奴隷
第4章 禁忌の絶頂
「確かにそうですけど……それだけじゃなくて……幻野先生の文章って、女性的で、感受性豊かというか……」

あまりの出来事に花純の頭は混乱していた。

「俺がなぜ射精しないか、だろ? 花純が訊きたいのは」
「そ、そうです」
「書けなくなるからだ」
「書けなくなる?」

説明を飛ばした回答に思考が追い付かず、花純は首を捻る。

「射精すると男は興奮が一気に醒める。せっかく花純を責めて浮かび上がった情熱が消えてしまうからだよ」
「それってつまり……」
「そう。お前を辱しめた興奮で文章が浮かぶんだ。それを文字に起こすまでは射精は出来ないっていうことだよ」

意味を理解した花純はかあっと顔が熱くなる。

「それって今、私をモデルにして官能小説書いてるってことですか!?」
「心配するな。別に名前は晒してないし、花純の境遇とも全く違う人物がヒロインだ。ただ官能描写に使わせてもらってるだけだ」

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