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虹色の楽譜
第6章 藍
「・・・・分かった。スカラを受けるよ」
奏くんは私を安心させるように言った。
うん。うん・・・・うん。
せっかくのチャンスだもの。
誰もが欲しがるチャンスなのよ。
「お別れだね」
「そうね」
泣いちゃだめだ。
「待っててなんて言わないよ」
「待ってるなんて言わないわ」
泣いちゃだめだ。
「有名になるなんて約束できないからね」
「約束ぐらいしなさいよ」
泣いちゃ・・・だめだ。
瞬きをしたら、目のふちに溜まった涙がこぼれおちちゃう。
そんな私を見て苦笑いした後に
奏くんは椅子から立ち上がって私を抱きしめた。
「これは独り言なんだけど。
5年だ。絶対に5年で大きなタイトルを取って戻ってくる。
5年だけ。俺に時間を頂戴」
ギュッと私を抱きしめる手に力を込めた。
「5年なんか待てる訳ないでしょ!30になっちゃうわ!」
「そうだね」
そういって奏くんは笑った。
「失礼ね!笑うなんて!
・・・・私の事を気にしちゃだめよ。
期限も決めちゃだめ。自分に足かせを付けないで。
思い切り与えられた環境で気が済むまで勉強して来て」
大きなため息とともに再び私を抱きしめる手に力を込めた。
「何年でも待ってるって素直に言えば良いのに」
「何年でも待ってて欲しいって素直に言えば良いのに」
もう涙を我慢するのは無理だった。
奏くんは私を安心させるように言った。
うん。うん・・・・うん。
せっかくのチャンスだもの。
誰もが欲しがるチャンスなのよ。
「お別れだね」
「そうね」
泣いちゃだめだ。
「待っててなんて言わないよ」
「待ってるなんて言わないわ」
泣いちゃだめだ。
「有名になるなんて約束できないからね」
「約束ぐらいしなさいよ」
泣いちゃ・・・だめだ。
瞬きをしたら、目のふちに溜まった涙がこぼれおちちゃう。
そんな私を見て苦笑いした後に
奏くんは椅子から立ち上がって私を抱きしめた。
「これは独り言なんだけど。
5年だ。絶対に5年で大きなタイトルを取って戻ってくる。
5年だけ。俺に時間を頂戴」
ギュッと私を抱きしめる手に力を込めた。
「5年なんか待てる訳ないでしょ!30になっちゃうわ!」
「そうだね」
そういって奏くんは笑った。
「失礼ね!笑うなんて!
・・・・私の事を気にしちゃだめよ。
期限も決めちゃだめ。自分に足かせを付けないで。
思い切り与えられた環境で気が済むまで勉強して来て」
大きなため息とともに再び私を抱きしめる手に力を込めた。
「何年でも待ってるって素直に言えば良いのに」
「何年でも待ってて欲しいって素直に言えば良いのに」
もう涙を我慢するのは無理だった。