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虹色の楽譜
第1章 赤
そう言った私に、照れたように笑うと
「今日はゆっくりできる?」
と聞く。
「う・・・ん」
「そっか。良かった。少ししたらまた演奏時間だから」
「私の名前は、聞かないの?」
「俺を信用できるようになってからでいいよ」
「村松、茜。よ」
私が名前を言ったことに少し驚いて
「ありがと」
と言った後、
仕事中はお酒は身体に入れないんだけど。
この席に座るのに緊張して。飲まずにはいられなかったんだ。
とつぶやいた。
第一印象とはずいぶん違う子だな。
ピアノを弾いている時は圧倒的な威圧感で
音・・・ううん。曲を支配している感じなのに。
目の前に来ると普通のハタチの青年だ。
少し話をして、そのうちにまた演奏の時間になった。
「茜さんの好きな曲を弾くよ」
ピアノの曲なんか全く知らないという私に
「そっか」
と、優しく笑って、有名な誰でも知っているような曲を
アレンジして弾いてくれた。
確かに・・・・
楽譜は頭の中に入っているらしい。
演奏中、彼の視線は私から外れなかった。
「今日はゆっくりできる?」
と聞く。
「う・・・ん」
「そっか。良かった。少ししたらまた演奏時間だから」
「私の名前は、聞かないの?」
「俺を信用できるようになってからでいいよ」
「村松、茜。よ」
私が名前を言ったことに少し驚いて
「ありがと」
と言った後、
仕事中はお酒は身体に入れないんだけど。
この席に座るのに緊張して。飲まずにはいられなかったんだ。
とつぶやいた。
第一印象とはずいぶん違う子だな。
ピアノを弾いている時は圧倒的な威圧感で
音・・・ううん。曲を支配している感じなのに。
目の前に来ると普通のハタチの青年だ。
少し話をして、そのうちにまた演奏の時間になった。
「茜さんの好きな曲を弾くよ」
ピアノの曲なんか全く知らないという私に
「そっか」
と、優しく笑って、有名な誰でも知っているような曲を
アレンジして弾いてくれた。
確かに・・・・
楽譜は頭の中に入っているらしい。
演奏中、彼の視線は私から外れなかった。