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オーバーナイトケース
第2章 流れるだけ・・
「私って・・よくよく男運がないのね・・」
思い通りに進まない人生を恨み愚痴をこぼしても、
浩介は嫌な顔はしない。
だが、私の希望を叶えてもくれない。
「一緒になれなくたって、俺に愛されてるだろ?
愛してくれる男がいる・・それだけでも幸せなんじゃないの?
世の中には男に見向きもされない女だっていっぱいいるんだぞ」
優しい顔して残酷な事を言う・・
でも浩介はそれが悪い事だとは感じていない。
良いように解釈すれば、プラス思考なのだろうが。
「俺は花楓を心底愛してるよ。
だからこうやってお前を絶頂に導いてるんだろ?
それにこたえてるじゃないか、おまえの体が・・」
細い指で女の園を撫で上げると、私は裏返ったみっともない声をあげた。
声だけじゃなく、泉が奏でる音も、恥ずかしかった。
そんなふうに恥じらいを感じてもすぐに、忘れてしまう。
いや、忘れさせられてしまう。
体中を愛撫され唾液を引きずられ、そして仕上げに
彼の硬い愛が体の中にめり込んできて・・
不倫と解っていても、浩介に与えられる快感を
手放そうとは思わなかった。