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その恋の行方は…
第1章 …暗黒のその時
どのくらいそうして撫でていたのだろうか……

ほのかの握る手がびくっとする。

はっとすると、ほのかの目がかっと開き、

「イヤ―――――――」

叫び声をあげて俺の手を振りほどこうと

ソファーの上で手足をばたつかせて暴れだした。


俺はびっくりして、ついほのかの手を放し後ずさってしまった。

俺の手が離れると、ほのかは周りにあるものを手当たり次第に掴む。

ソファーのクッションも、テーブルの上の灰皿も、置物も……

掴んだものから躊躇なく投げ始めた。













ガッシャ―――ン。














その中の一つが見事に命中し、ガラスのテーブルが割れた……

その音に反応したのか、びくっと体を震わせて手に持っていたものを落し、

ほのかが前のめりに立ち上がろうする。


「危ない!!!」

俺はとっさにほのかに向かって飛びついた。

前のめりのほのかの全体重が勢いよく俺にのしかかる。

持ちこたえられなくて一歩後ずさると、

そこには割れたガラスが散らばっていて、ジャリっと鈍い音がした。


「いっ…」

俺の片足の裏に何かが刺さり、痛みが走る。

それでも俺は、その足を浮かしながら躊躇なくほのかを抱きしめたまま、

もう一度スローモーションでソファーに落ちていった。
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