この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
その恋の行方は…
第1章 …暗黒のその時
ほのかが俺を信頼する思いを胸に、涙が込み上げてくる。

俺が泣いてどうするんだ。

ほのかの涙を拭ってやれるのは俺しかいないのに。


その言葉が聞こえてきてからしばらくすると、

徐々にほのかの体の震えは落ち着いてきて、

俺の頬にあった両手がゆっくりと降りて……

きれいな目からはらはらと俺の代わりに大粒の涙が

堰を切ったようにこぼれた。

「よかった。大丈夫か?」


ほのかは涙を零し続けながら何度もこくりとうなずく。

「このままそばに居て欲しいか?」

と訊ねると、もう一度うなずく。

愛しい。

こんなにも怯えているのに。

震える姿も、静かに零れる涙も、全部……

俺だけしか知らないほのか。

こんな姿を見せるほのかがただただ愛しかった。


「手……

握っていてもいいか?」

無言のままぎこちなくほのかがもう一度こちらに手を伸ばしてくる。

俺はほのかのなすがままにした。

ほのか。もう大丈夫だから……

怖がらなくていい。

「少し目を閉じたら?そばに居て欲しいなら、そうしてやるから……」

俺の言葉に従って素直にほのかが目を閉じ、

静かにソファーに寄りかかった。

俺は、ほのかの手を握りながら静かに頭を撫でる。

いつもはさらさらと流れるような黒髪が、今日はもつれていた。

そのもつれをほどくように、ゆっくりと指を差し入れて撫でつけていく。
/19ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ