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揺れる恋 めぐる愛
第6章 宣告と告白
そして、主任に研修で出会ってから1年が過ぎた。

先輩とは切れてしまったと自覚してから……

家も連絡先も完全にわからなくなって、私なりに昔の友達を通じて

先輩の様子を探ろうとした。


そこでわかったことは、先輩は年末の時期には実家に帰っていたという事。

何度か本人の姿は見たが、家族に聞いても、

それ以上新しい事実はわからなかったという事だった。

そして、こんな時一番頼りになるはずの真帆は、

「知らない。もう先輩とは関わらない方がいい」

の一点張りだった。

真帆と先輩は、元々あまりかかわりがなかったから当然なのだが、

でも真帆にしては、動くこともなく関わらない方がいい

というコメントしかしないなんて……

不親切な気がした。


真帆ともその話をしてから……

何だか距離を感じてしまった。


先輩はなぜだか忽然と消えた……

そんな印象しか持てない状態だった。


その中途半端な切れ方に、私の気持ちは

どう整理をつけたらいいのかわからない。

その頃突入した梅雨に降る雨は……

私の気分に似ていた。

独りの夜、しとしと降り続ける雨を眺めて……

訳の分からない自分の感情に涙を流した。
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