この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
揺れる恋 めぐる愛
第7章 執着と決別
主任の唇が上から降ってきて、
最初おでこの生え際に触れるだけのキスを落とす。
そのキスは以前されたことのある奪うようなソレではなく、
ただただ穏やかで優しかった。
それから少し躰を離した私の唇に静かに重なった。
さっき前を向いていたあの瞳が
ゆっくりとゆっくりと視線を合わせてきて……
恥ずかしくなった私は瞼を伏せる。
唇から、口角、頬、鼻先に瞼……
あちこちに彷徨う唇が、途中何度も何度も枯れたはずなのに
また溢れて流れる涙にも、そっと口づける。
そうやって拭いながら……
私の心の中を探っているようだった。
やさしい抱擁とキスの雨。
背中に回された掌は上下にさすって宥めつつ
時々チュっと音を立て涙を啜る唇が、あちこちに彷徨い、
瞼に戻りを繰り返した。
何度もさすっていた掌がゆっくりと上がってきて
後頭部をやさしく包み込んだとき、再び主任の濡れた唇が私の唇に重なる。
触れるだけのキスに……
主任が見せた私への慰めと優しさを感じた。
それを確認したころ、重なるだけの唇が開き
コツコツっと心と躰をノックするようにそっと舌先が唇をつつく。
私はその行為に応えるように素直に唇を開いてその舌先を受け入れた……
最初おでこの生え際に触れるだけのキスを落とす。
そのキスは以前されたことのある奪うようなソレではなく、
ただただ穏やかで優しかった。
それから少し躰を離した私の唇に静かに重なった。
さっき前を向いていたあの瞳が
ゆっくりとゆっくりと視線を合わせてきて……
恥ずかしくなった私は瞼を伏せる。
唇から、口角、頬、鼻先に瞼……
あちこちに彷徨う唇が、途中何度も何度も枯れたはずなのに
また溢れて流れる涙にも、そっと口づける。
そうやって拭いながら……
私の心の中を探っているようだった。
やさしい抱擁とキスの雨。
背中に回された掌は上下にさすって宥めつつ
時々チュっと音を立て涙を啜る唇が、あちこちに彷徨い、
瞼に戻りを繰り返した。
何度もさすっていた掌がゆっくりと上がってきて
後頭部をやさしく包み込んだとき、再び主任の濡れた唇が私の唇に重なる。
触れるだけのキスに……
主任が見せた私への慰めと優しさを感じた。
それを確認したころ、重なるだけの唇が開き
コツコツっと心と躰をノックするようにそっと舌先が唇をつつく。
私はその行為に応えるように素直に唇を開いてその舌先を受け入れた……