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揺れる恋 めぐる愛
第8章 羨望と嫉妬
その夜、それから家にたどりついたのは10時過ぎだった。
花火の帰り客を乗せた満員電車。
運よく私たちは座席に座ることができた。
暗い車窓を眺めながら、さっきより無口になった私の横で、
美咲は何も言わなかった。無言のまま人混みの中で流れる景色に目をやる。
ただ、自分が降りる駅になった時に
「またメールするね。今日は気晴らしに付き合ってくれてありがとう」
少し寂しそうな瞳で微笑み、手を上げ降りて行った。
そういえば……
岡田さんはどうしたんだろう?
今夜は穏やかな様子で仕事の事やその他の色々な事を話してくれたが、
よく考えると彼の話題には一言も触れられていなかった。
もちろん私に気を使ってくれているからなのだろうが
それにしてはあまりにも……
はたとそんなことに思いが至る。
私の気にしすぎだろうか?
どうも腑に落ちないまま車窓を眺め続けた。
程なくして電車を降り、疲れた身体に鞭打って、足を引きずるようにして、
やっとたどり着いた我が家。
TVのある部屋に腰を下ろした時、携帯が震えた。
週末のこんな時間。おそらく……
でもどうして?
私はメールを確認した。
[今から行く。]
やはり主任からだった。
さっき見たはずなのに、今からくるなんて……
もしかして何かあったのかも?と直感的に思った。
花火の帰り客を乗せた満員電車。
運よく私たちは座席に座ることができた。
暗い車窓を眺めながら、さっきより無口になった私の横で、
美咲は何も言わなかった。無言のまま人混みの中で流れる景色に目をやる。
ただ、自分が降りる駅になった時に
「またメールするね。今日は気晴らしに付き合ってくれてありがとう」
少し寂しそうな瞳で微笑み、手を上げ降りて行った。
そういえば……
岡田さんはどうしたんだろう?
今夜は穏やかな様子で仕事の事やその他の色々な事を話してくれたが、
よく考えると彼の話題には一言も触れられていなかった。
もちろん私に気を使ってくれているからなのだろうが
それにしてはあまりにも……
はたとそんなことに思いが至る。
私の気にしすぎだろうか?
どうも腑に落ちないまま車窓を眺め続けた。
程なくして電車を降り、疲れた身体に鞭打って、足を引きずるようにして、
やっとたどり着いた我が家。
TVのある部屋に腰を下ろした時、携帯が震えた。
週末のこんな時間。おそらく……
でもどうして?
私はメールを確認した。
[今から行く。]
やはり主任からだった。
さっき見たはずなのに、今からくるなんて……
もしかして何かあったのかも?と直感的に思った。