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揺れる恋 めぐる愛
第8章 羨望と嫉妬
もういい加減……

確かにそうだ。いつまでもいつまでもぐじぐじと引きずっているのは

確かに私。

私が悪いのだろうけど……


でも……

でも……

あれほどの愛を与えられていたことを

人はそんなに簡単に忘れられるのだろうか?


そして先輩を越える……

あの穏やかで温かな時間を……

その深かっただろう思いを越える……

越える?


首を左右に振ってみても、何も変わらないリアル。

先輩はもういないのだ。アパートにもいなかった。

この世にいるかすら……

わからない。


もういい……

この訳の分からない状況がいつまで続くかわからないことにも疲れ果てた……

主任の言うとおりに、もうどこまでも堕ちてしまえばいい……


私は無表情で主任を見つめ返し……

頷いた。その頷きは主任の言葉に対する同意の意味。


私は蓮先輩を……

その夜、その時、自らの意思で切り捨てた。


主任はこうしろと強引に言いながら……

それでも私に最後の選択はいつもさせようとする。

結局はお前がすべて選んだんだろうと言わんばかりだ。

ずるい……

失うのも、超えて捨てるのも全て私。

そして……

そそのかされたにしても自らの意思でこの時私は

確かに主任を……

彼を選んだのだ。
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