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揺れる恋 めぐる愛
第8章 羨望と嫉妬
お互いの繋がりが断たれた瞬間崩れる私を引き上げ、

力ずくで自分の胸に引き寄せながら彼は荒い息を吐いた。


私は彼の胸の感触を感じながら、かろうじて体勢を立て直して、

必死に酸素を欲して息を吸いむ。

後頭部にゆっくりと回された彼の両方の掌が優しく私を包む。

私もしがみつくように彼の腰に腕を回した。

しばらく時間を忘れるほどそうやって抱き合っていると、

彼の胸の動きが穏やかになったと感じた。

ふと下腹部に情熱の証を感じて躰がひくついた瞬間、

腰に回した腕を優しく振り解かれ、膝を掬われて抱き上げられた。


恥ずかしすぎて瞼を伏せ、顔を胸に擦り付けたまま彼に身を委ねる。

少し歩いてから私は突如床に降ろされて、

びっくりして彼の視線を捉えようと顔を上げると

目の前で引き戸を開ける音がした。


先にあちらの部屋に踏み込んだ彼が、こちらに向きなおし膝を折って

暗闇から私に向かって片手を差し出してきた。

真っ暗の中にボンヤリと浮かび上がってきた瞳をとらえ、

しばらく見つめ合ったまま無言の二人。


その瞳は何もかも全てを見通すような……

そんな目に見えた。


この人の瞳が怖い……

無論私の心なんか簡単に見透かし……

そして気持ちを試しているのだろう。

それでも私はこの人に向き合おうと決めたんだ。

怖がるばかりでは……

何もわかることなんてできないだろう。
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