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揺れる恋 めぐる愛
第8章 羨望と嫉妬
それから……
やっと強い抱擁が解けた。
徐々に離れ始めた体温を寂しく思った私が、
その温もりに包まれたくて躰を引き寄せようと腕に力を入れた時、
頭上からクスッと笑い声が降ってきて…
「ののか」
その低い声が穏やかに私の名を呟いた。
少し癪にも思ったけれど……
自分の名が優しく染み込むように胸に響いてくるのが……
段々と心地良くなった。
瞼を大きく開いて口角を上げながらゆっくりと視線を合わせると、
彼の優しかった瞳が一瞬にして燃えるような炎を灯した。
その瞳が怖いと怯え、その炎に囚われそうになり……
再び私は望み通り熱い胸の中に閉じ込められた。
自分が必要とされている……
欲されている事を強く躰に刻みつけられる。
抱擁する腕により力がこもり、強く強く抱き締めあった。
それが……
合図だったのかお互い箍が外れると、心や躰を隔てていたものがガラガラと
崩れていった。
突如激しく口づけられて、息をすることも許されず……
再び口腔内を執拗に何度も何度も搔き回される。
舌先が上の歯列をなぞってから下に降り……
それに合わせて舌を絡めようとしても、追いつくことができず、
ただ混ぜられ溶かされ責め立てられる。
視界がぼやけてきて……
私は静かに瞼を伏せた。
やっと強い抱擁が解けた。
徐々に離れ始めた体温を寂しく思った私が、
その温もりに包まれたくて躰を引き寄せようと腕に力を入れた時、
頭上からクスッと笑い声が降ってきて…
「ののか」
その低い声が穏やかに私の名を呟いた。
少し癪にも思ったけれど……
自分の名が優しく染み込むように胸に響いてくるのが……
段々と心地良くなった。
瞼を大きく開いて口角を上げながらゆっくりと視線を合わせると、
彼の優しかった瞳が一瞬にして燃えるような炎を灯した。
その瞳が怖いと怯え、その炎に囚われそうになり……
再び私は望み通り熱い胸の中に閉じ込められた。
自分が必要とされている……
欲されている事を強く躰に刻みつけられる。
抱擁する腕により力がこもり、強く強く抱き締めあった。
それが……
合図だったのかお互い箍が外れると、心や躰を隔てていたものがガラガラと
崩れていった。
突如激しく口づけられて、息をすることも許されず……
再び口腔内を執拗に何度も何度も搔き回される。
舌先が上の歯列をなぞってから下に降り……
それに合わせて舌を絡めようとしても、追いつくことができず、
ただ混ぜられ溶かされ責め立てられる。
視界がぼやけてきて……
私は静かに瞼を伏せた。