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揺れる恋 めぐる愛
第9章 束縛と自由
お互いの間により重い空気が流れ、静寂が辺りを包んだ。
見えないそれぞれの思惑に……
私は巻き込まれてしまったのだろうか?
私の想いと、彼の想いだけではない大きな黒い渦が二人の関係に
どう関わってくるのだろうか?
寒気がする程の嫌な予感がしてしまっても……
もう今更引き返すことはできない。
逃げないと覚悟を決めるのなら、私は知らなければならない。
わたしは、その先を……
続けた。
「社長がお父さん?でも確か……
主任と社長の苗字は……」
「そうだ、俺は生まれてすぐ認知は受けたが……
婚外子だ。
母は18歳の時、ヤツの屋敷に住み込みで働き始め程なく妊娠。
俺を産んだ。病院から戻った時、
『もう一人男子が産めたら結婚してやる』と言われたらしい。
その後も仕事をしながら、関係を持ち続けるが……
子どもすらできなかった。
そして俺が6歳のある日、朝目覚めたら
ヤツの執事が俺たちの部屋に押し入ってきて……
小切手を投げつけられ、追い出された。
その後母は病気で、俺が12歳の時自殺した。
母以外頼れる肉親のいない俺が路頭に迷いそうになった時、
父親である社長から、
『30歳を超えしかるべき歳に、しかるべき女と結婚するなら
成人まで養ってやろう……』
と言われ頷くしかなかった」
見えないそれぞれの思惑に……
私は巻き込まれてしまったのだろうか?
私の想いと、彼の想いだけではない大きな黒い渦が二人の関係に
どう関わってくるのだろうか?
寒気がする程の嫌な予感がしてしまっても……
もう今更引き返すことはできない。
逃げないと覚悟を決めるのなら、私は知らなければならない。
わたしは、その先を……
続けた。
「社長がお父さん?でも確か……
主任と社長の苗字は……」
「そうだ、俺は生まれてすぐ認知は受けたが……
婚外子だ。
母は18歳の時、ヤツの屋敷に住み込みで働き始め程なく妊娠。
俺を産んだ。病院から戻った時、
『もう一人男子が産めたら結婚してやる』と言われたらしい。
その後も仕事をしながら、関係を持ち続けるが……
子どもすらできなかった。
そして俺が6歳のある日、朝目覚めたら
ヤツの執事が俺たちの部屋に押し入ってきて……
小切手を投げつけられ、追い出された。
その後母は病気で、俺が12歳の時自殺した。
母以外頼れる肉親のいない俺が路頭に迷いそうになった時、
父親である社長から、
『30歳を超えしかるべき歳に、しかるべき女と結婚するなら
成人まで養ってやろう……』
と言われ頷くしかなかった」