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揺れる恋 めぐる愛
第10章 懐疑と盲信
インスタントコーヒーを2つ用意して、私はキッチンから部屋に戻った。
美咲はお菓子の袋を開けてそれを口に入れながらDVDを見ていた。
その後ろ姿を見ながら、自分はこういう風に見えるのかなと思い…
なぜか胸がギュッと締め付けられて少し切なくなった。
「コーヒーどうぞ」
「ありがとう」
美咲はTVに視線を向けたまま、テーブルに置かれたマグカップを引き寄せ
ゆっくりと口を付ける。
その仕草に違和感を感じ、私は思わず見入った。
マグの持ち手に中指薬指を入れて、
その上下の指で持ち手を挟みカップを支える。
えっ?一瞬眉根を寄せた。
どうして?と聞こうかと思ったが、
美咲が余りにもDVDに集中していたので
私はいつもの定位置である入り口側に座り、
しばらくはそのままDVDを見ることに集中した。
去年結構ヒットしたアニメ。
1本だけ残っていたものを見つけた美咲が
「これ見たい」と言って決めたもの。
私も見ていなかったから、まあいいかと思って借りるには借りたんだけど…
なんか途中からじゃ内容がよくわからなくて…
全然面白くない。
目の前の映像がどうでもよくなると自然と目が行くのは美咲で…
こんなふうにただ寂しさを埋めるようにDVDを見て、
ご飯を一緒に食べるためだけに美咲を誘ったわけじゃない。
私は意を決して美咲に話しかけた。
美咲はお菓子の袋を開けてそれを口に入れながらDVDを見ていた。
その後ろ姿を見ながら、自分はこういう風に見えるのかなと思い…
なぜか胸がギュッと締め付けられて少し切なくなった。
「コーヒーどうぞ」
「ありがとう」
美咲はTVに視線を向けたまま、テーブルに置かれたマグカップを引き寄せ
ゆっくりと口を付ける。
その仕草に違和感を感じ、私は思わず見入った。
マグの持ち手に中指薬指を入れて、
その上下の指で持ち手を挟みカップを支える。
えっ?一瞬眉根を寄せた。
どうして?と聞こうかと思ったが、
美咲が余りにもDVDに集中していたので
私はいつもの定位置である入り口側に座り、
しばらくはそのままDVDを見ることに集中した。
去年結構ヒットしたアニメ。
1本だけ残っていたものを見つけた美咲が
「これ見たい」と言って決めたもの。
私も見ていなかったから、まあいいかと思って借りるには借りたんだけど…
なんか途中からじゃ内容がよくわからなくて…
全然面白くない。
目の前の映像がどうでもよくなると自然と目が行くのは美咲で…
こんなふうにただ寂しさを埋めるようにDVDを見て、
ご飯を一緒に食べるためだけに美咲を誘ったわけじゃない。
私は意を決して美咲に話しかけた。