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揺れる恋 めぐる愛
第11章 自覚と不覚

「もうそこには連れて行ってはくれないの?」
太もものそばで熱を感じたモノが少し温度を下げ、
手を伸ばし恐々ちょんと触れると、ビクンと震える。
「キャンセルしたどこかにはもう行けないの?」
彼が身体を私から少し離し、掌が触れた内ももあたりだけで繋がる。
だんだんと彼が冷静さを取り戻していく。
「本当にいいんだ……」
先ほどと違い、低く響く声で淡々と私に囁く。
「なんで?」
少し興奮が冷めてきて私も穏やかに尋ねる。
「もともとなかなか予約すらできない所なんだよ……」
太ももを指先でなぞるように撫でても、熱を帯びることもなくなって、
沈んだ気持ちになる。
彼が私の掌にふわっと自分の手を重ねてソコから引きはがしながら……
「それでも仕事の時は無理やりねじ込んでもらっているから、
どうにも個人的なわがまままで言うのはと思ってな……」
「……」
彼は私の隣にうつぶせになり、
私の髪に手を伸ばしてきて絡める。
「実はお前に会わせたい人がいたんだ。
ただ、なかなかタイミングがな」
「それって……」
「俺の育ての親みたいな女(ひと)」
「ああ……
前に言っていた料理とか家事なんかを教えてくれた人?」
「そう」
「今は小さな民家で飲食店をしている」
太もものそばで熱を感じたモノが少し温度を下げ、
手を伸ばし恐々ちょんと触れると、ビクンと震える。
「キャンセルしたどこかにはもう行けないの?」
彼が身体を私から少し離し、掌が触れた内ももあたりだけで繋がる。
だんだんと彼が冷静さを取り戻していく。
「本当にいいんだ……」
先ほどと違い、低く響く声で淡々と私に囁く。
「なんで?」
少し興奮が冷めてきて私も穏やかに尋ねる。
「もともとなかなか予約すらできない所なんだよ……」
太ももを指先でなぞるように撫でても、熱を帯びることもなくなって、
沈んだ気持ちになる。
彼が私の掌にふわっと自分の手を重ねてソコから引きはがしながら……
「それでも仕事の時は無理やりねじ込んでもらっているから、
どうにも個人的なわがまままで言うのはと思ってな……」
「……」
彼は私の隣にうつぶせになり、
私の髪に手を伸ばしてきて絡める。
「実はお前に会わせたい人がいたんだ。
ただ、なかなかタイミングがな」
「それって……」
「俺の育ての親みたいな女(ひと)」
「ああ……
前に言っていた料理とか家事なんかを教えてくれた人?」
「そう」
「今は小さな民家で飲食店をしている」

