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第2章 日常と非日常

８月、新しい課に研修で入って２週間が過ぎた。

ここの課の研修には私以外に園田美咲（そのだ　みさき）

という１つ年上の女性もいた。


美咲さんとは一緒に研修期間を過ごすうちに、打ち解けてきて、

アドレスを交換する仲になった。

少しずつ職場にも業務内容にも慣れ……

週末から盆休みで明日からは３連休。

私達の歓迎の飲み会をしてくれるということで、

駅に近い居酒屋に１９時集合した。


今日の幹事は宮原さんと、岡田さん。

岡田さんは私より３年上の先輩で楽しい元気なタイプ。

宮原さんは、岡田さんと同期らしい……

研修中何かと声をかけてくれ、丁寧な言葉使いの話し上手。

気さくで面倒見のいい男性だった。


片づけに手間取っていたからなのか、私たちが一番最後に到着したらしい……

店に入った直後、歓迎会が始まった。


岡田さんは最初っから美咲さんのそばに座って一生懸命気を引いていた。

最初は迷惑そうだった美咲だが、何か共通する話題があったのか、

いつの間にか私そっちのけで二人は話し込んでいた。

周りから、

「独り占めするなよ」

と冷やかされていたが、岡田さんは美咲さんを離さなかった。


美咲さんもまんざらでもないようだったので、

私は静かに美咲さんから離れ、端の方で一人座って飲んでいた。