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揺れる恋 めぐる愛
第14章 曖昧と明確
言いつけ通り定時で帰ることにした。
[今から帰ります]
返信が無くてもいいのでとりあえずと思いメールをした。
外に出るとまだ少し明るかったけど、
傾いた太陽に目を細めて
日暮れが早くなったんだなと思う。
こんな時間に帰るのは久しぶりのような気がする。
周りが帰らなければ先に帰るなんてできなくて
急ぎではないことをやりながら、
なんとなく様子をうかがっていた。
良くないのは分かっているし、
残業が出ることなんてほとんどないのに
以前相談すると「まあ、仕事なんてこんなもんだ」と
言われると逆らえずにいた。
だから今日はそうしようと思っていても
いざ実行しようとすると本当に勇気が必要だった。
でも身体は本調子じゃない。明日ことを考えればと、
自分を奮い立たせて、言い訳も何もせず、
表面上はさらっと定時退社してみた。
思ったようなネガティブな感情は向けられなくてびっくりした。
黙々と歩いているから身体が暖かいけど、
太陽が沈んだ途端に寒さが肌を刺す。
いつもより時間があるからこれから何をしようか……
歩きながらあれこれと思考をさ迷わせる。
まだ少しだけ残っているガトーショコラを
甘いカフェオレでゆっくり食べるのもいいかも。
[今から帰ります]
返信が無くてもいいのでとりあえずと思いメールをした。
外に出るとまだ少し明るかったけど、
傾いた太陽に目を細めて
日暮れが早くなったんだなと思う。
こんな時間に帰るのは久しぶりのような気がする。
周りが帰らなければ先に帰るなんてできなくて
急ぎではないことをやりながら、
なんとなく様子をうかがっていた。
良くないのは分かっているし、
残業が出ることなんてほとんどないのに
以前相談すると「まあ、仕事なんてこんなもんだ」と
言われると逆らえずにいた。
だから今日はそうしようと思っていても
いざ実行しようとすると本当に勇気が必要だった。
でも身体は本調子じゃない。明日ことを考えればと、
自分を奮い立たせて、言い訳も何もせず、
表面上はさらっと定時退社してみた。
思ったようなネガティブな感情は向けられなくてびっくりした。
黙々と歩いているから身体が暖かいけど、
太陽が沈んだ途端に寒さが肌を刺す。
いつもより時間があるからこれから何をしようか……
歩きながらあれこれと思考をさ迷わせる。
まだ少しだけ残っているガトーショコラを
甘いカフェオレでゆっくり食べるのもいいかも。