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揺れる恋 めぐる愛
第15章 悪運と悪運
『どうした?』
ああ、繋がった……
「……」
でも、言葉は出ない。声が……
出せない。
『おい、ののか?!どうしたんだ!!!』
悪戯だと思われても仕方がないのに、
電話の向こうでは焦って怒鳴る声が静かな辺りに漏れる。
その声に私はその場にくずおれてしまい、
気が付いたら涙が溢れていた。
怖い。怖い。怖い。
逃げなければいけないのに……
逃げなければいけないのに、
どうして……
涙が止まらない。
どうしよう、どうしよう、どうしたらいいの????
頭は混乱してしまい、身動きも取れなくなった。
「えっ?どうして泣くの??
僕、宮原だよ。同じ会社の……」
目の前のおとこがオロオロしながら慌てて……
それでもこっちに駆け寄ってくる姿がスローモーションで見える。
『今どこだ?どこにいる?
何があった???おい、ののか!!!』
みやはら?みやは……
宮原??同じ会社???
「来ないで!!!!!」
携帯を握りしめたまま自分の身体を
強く両腕で抱きしめ、声を張り上げた。
おとこの動きがピタリと止まる。
『ののか!!!ののか大丈夫か???』
「お願い!お願いだから……
こっちに来ないで!!!」
ああ、繋がった……
「……」
でも、言葉は出ない。声が……
出せない。
『おい、ののか?!どうしたんだ!!!』
悪戯だと思われても仕方がないのに、
電話の向こうでは焦って怒鳴る声が静かな辺りに漏れる。
その声に私はその場にくずおれてしまい、
気が付いたら涙が溢れていた。
怖い。怖い。怖い。
逃げなければいけないのに……
逃げなければいけないのに、
どうして……
涙が止まらない。
どうしよう、どうしよう、どうしたらいいの????
頭は混乱してしまい、身動きも取れなくなった。
「えっ?どうして泣くの??
僕、宮原だよ。同じ会社の……」
目の前のおとこがオロオロしながら慌てて……
それでもこっちに駆け寄ってくる姿がスローモーションで見える。
『今どこだ?どこにいる?
何があった???おい、ののか!!!』
みやはら?みやは……
宮原??同じ会社???
「来ないで!!!!!」
携帯を握りしめたまま自分の身体を
強く両腕で抱きしめ、声を張り上げた。
おとこの動きがピタリと止まる。
『ののか!!!ののか大丈夫か???』
「お願い!お願いだから……
こっちに来ないで!!!」