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揺れる恋 めぐる愛
第16章 結末と冒頭
コンビニに買い物に出かけた。
真帆のアパートの戻ってきてドアに合鍵を差し込む。
「のの……」
聞き覚えのある声に、心臓が飛び跳ねた。
うそ、まさか…
そんなはずはない。恐々振り返った。
ずいぶん遠くに男が立ち尽くしている。
「もしか……
まさ……」
私はその事実が信じられず、目を見開き口元を両手で覆った。
「れん……さん?」
絞り出すようにそれだけ言った。
その声は確かに先輩のはず……
だが、私の視界にとらえられた男の姿は
それとは似ても似つかないほど細い。
何が起きているのかわからず、呆然と立ち尽くす。
ずいぶん前にいなくなった。音信不通にもなり……
その男がこちらに向かってゆっくりと歩いて近づいてくる。
顔の表情が見える距離になり、小首をかしげて口角が上がっているのがわかる。
「ののなんだよな……
ああぁ~、のの!!」
私は確信した。これは間違いなく蓮さんだ。
確かに先輩ではあるのかもしれないが、
それでもその人は私の知っている……
彼ではない。
「どうして……
なんで今なの?今までどこに……」
わぁ~~と大きな声で喚き泣き崩れた。
そばに駆け寄ってきた先輩は、
あのころと変わらず柔らかく私を抱き寄せた。
そして……
「のの、愛してる」
と耳元で信じられない言葉を吐いた。
Fin
真帆のアパートの戻ってきてドアに合鍵を差し込む。
「のの……」
聞き覚えのある声に、心臓が飛び跳ねた。
うそ、まさか…
そんなはずはない。恐々振り返った。
ずいぶん遠くに男が立ち尽くしている。
「もしか……
まさ……」
私はその事実が信じられず、目を見開き口元を両手で覆った。
「れん……さん?」
絞り出すようにそれだけ言った。
その声は確かに先輩のはず……
だが、私の視界にとらえられた男の姿は
それとは似ても似つかないほど細い。
何が起きているのかわからず、呆然と立ち尽くす。
ずいぶん前にいなくなった。音信不通にもなり……
その男がこちらに向かってゆっくりと歩いて近づいてくる。
顔の表情が見える距離になり、小首をかしげて口角が上がっているのがわかる。
「ののなんだよな……
ああぁ~、のの!!」
私は確信した。これは間違いなく蓮さんだ。
確かに先輩ではあるのかもしれないが、
それでもその人は私の知っている……
彼ではない。
「どうして……
なんで今なの?今までどこに……」
わぁ~~と大きな声で喚き泣き崩れた。
そばに駆け寄ってきた先輩は、
あのころと変わらず柔らかく私を抱き寄せた。
そして……
「のの、愛してる」
と耳元で信じられない言葉を吐いた。
Fin