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揺れる恋 めぐる愛
第2章 日常と非日常
強い明かりが目に入って、眩しくなる手前で……

彼は私を解放した。

引きずられるようにたどりついたのは、駅だった。


「最寄駅○○だったよな?」

「……」

「ついて行っていいか?」

そう言いながら、返事を確認することなく、

券売機にお金を入れチケットを買う。


「どうして?」

その時私の携帯が震える音がした。

「メール?」

「はい」

「見たら?」

私は携帯をカバンから出す。


開いてみると、そのメールはまた蓮先輩だった。

[返事が待てないからそっちに向かってる。この頃連絡ないけど大丈夫?]


先輩は普段勝手に来たりしない。

でも、どうしても私に会いたかったのだろうか?

嬉しい。こうやって知らせてきてくれる……

律儀だなと思う。

私の口元が緩むのを見て、一瞬主任が眉を歪めた。

「来るのか?」

私は何も返事をしない。すると彼は私の手から携帯を取り上げた。


眉間により深くしわが寄り、画面を見る眼差しはキツイ。

「もう……

来てるんだな」


「先輩は律儀な人なので突然現れたり、連れ去ったりはしませんから」

「そりゃ安心だろうが……

刺激はないだろう?」

言いながら彼は私の携帯の画面を手慣れた様子で操作する。
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