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揺れる恋 めぐる愛
第2章 日常と非日常
「主任、何してるんですか?」
わたしは慌てて自分の携帯に手を伸ばすが、体を捩られて手が届かなかった。
でもチラリと見えた画面は、たぶん……
私のプロフィール
「連絡先ぐらいいいだろう?」
彼はポケットを探って自分の携帯を取り出してこちらを見た。
私はしばらく彼から視線をそらしたまま、どうしようか悩む。
「アドレスだけなら……」
「他は?」
「とりあえず……」
「電話は?声は聞きたくない?」
「そこまでは……」
耳元に意地悪く吹き込む。
「声、聞きたくないの?」
躰がぶるっと震える。
嫌だ。どうしてこの人にはこんなに翻弄されるんだろう。
私の反応を見た彼の口角が上がった。
「電話は出ません……」
躰も固まって動けなくなった。
「じゃ、アドレスだけな」
彼は、私の見える所でそれを送信して登録する。
「今日は帰れよ。とりあえず……」
そう言って視線を合わさず、自分の携帯を弄ぶ。
「流されてでなく、きちんと選ばれなきゃ……
意味がないからな」
そして全ての作業を終えた私の携帯を突き返される。
私は彼に触れないようにそれをもぎとり、背を向け改札を通った。
わたしは慌てて自分の携帯に手を伸ばすが、体を捩られて手が届かなかった。
でもチラリと見えた画面は、たぶん……
私のプロフィール
「連絡先ぐらいいいだろう?」
彼はポケットを探って自分の携帯を取り出してこちらを見た。
私はしばらく彼から視線をそらしたまま、どうしようか悩む。
「アドレスだけなら……」
「他は?」
「とりあえず……」
「電話は?声は聞きたくない?」
「そこまでは……」
耳元に意地悪く吹き込む。
「声、聞きたくないの?」
躰がぶるっと震える。
嫌だ。どうしてこの人にはこんなに翻弄されるんだろう。
私の反応を見た彼の口角が上がった。
「電話は出ません……」
躰も固まって動けなくなった。
「じゃ、アドレスだけな」
彼は、私の見える所でそれを送信して登録する。
「今日は帰れよ。とりあえず……」
そう言って視線を合わさず、自分の携帯を弄ぶ。
「流されてでなく、きちんと選ばれなきゃ……
意味がないからな」
そして全ての作業を終えた私の携帯を突き返される。
私は彼に触れないようにそれをもぎとり、背を向け改札を通った。