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揺れる恋 めぐる愛
第1章 躰と心
どうしてここまでしっくりとくるのだろう……
まるでお互いにしつらえられた躰。
でも私たちを説明する言葉はただの会社の上司と部下。
それもわずかの間すれ違うのと変わらないほどの
限られた関係のはずだった……
今、その男と躰を交え、魂まで一つに溶け合おうとしている自分。
これから……
何が起きるのだろう?
でも……
確実に二人の間には何かがある。ということだけはわかった。
この男の抱える寂しさのいくらかでも埋めたい……
私にできるのはそれくらいしかないのだろう。
激しく打ち付ける腰を私の躰に押し付けたまま
男が躰をぶるぶると小刻みに震わせる。
その瞬間(とき)がやっとキタのだろう……
無意識に私は男に掌を伸ばして大きな背中に回し、
熱い躰を胸に抱きとめながら、込み上げる思いにただ溺れた。
歯車は1つが狂ってしまうと
関わっている他の全部がおかしくなってしまう。
人間関係も然り。
大いなる意思の気まぐれで恣意的に操作された、
たった一つの歯車に、私の人生はおそらく……
巻き添えになった。
出会うはずのない者達が出会い、
結ばれるべき者達がそのせいで引き裂かれる。
本来あるべきはずの筋書きが何もかも変わり、
それまでの日常が、普通が、音を立てて崩れ去る……
その先に何が待っているのかは……
誰にも知る由はなかった。
まるでお互いにしつらえられた躰。
でも私たちを説明する言葉はただの会社の上司と部下。
それもわずかの間すれ違うのと変わらないほどの
限られた関係のはずだった……
今、その男と躰を交え、魂まで一つに溶け合おうとしている自分。
これから……
何が起きるのだろう?
でも……
確実に二人の間には何かがある。ということだけはわかった。
この男の抱える寂しさのいくらかでも埋めたい……
私にできるのはそれくらいしかないのだろう。
激しく打ち付ける腰を私の躰に押し付けたまま
男が躰をぶるぶると小刻みに震わせる。
その瞬間(とき)がやっとキタのだろう……
無意識に私は男に掌を伸ばして大きな背中に回し、
熱い躰を胸に抱きとめながら、込み上げる思いにただ溺れた。
歯車は1つが狂ってしまうと
関わっている他の全部がおかしくなってしまう。
人間関係も然り。
大いなる意思の気まぐれで恣意的に操作された、
たった一つの歯車に、私の人生はおそらく……
巻き添えになった。
出会うはずのない者達が出会い、
結ばれるべき者達がそのせいで引き裂かれる。
本来あるべきはずの筋書きが何もかも変わり、
それまでの日常が、普通が、音を立てて崩れ去る……
その先に何が待っているのかは……
誰にも知る由はなかった。