この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
揺れる恋 めぐる愛
第1章 躰と心
「よろしくお願いします」
「よろしく。営業なんて興味ないかもしれないが何事も経験だ。
せっかくだから色々と実になる様に頑張ろう」
頭を上げると恐ろしくさわやかに微笑んだ顔にくぎ付けになった。
射抜くように見つめる瞳が揺らめき、奥に何かがチラリと見えた気がした。
少し憂いを含む??何かが……
私には幼いころからこういう訳のわからないものが
見透(み)える時がある。
嫌だと思うことはよくあったが、それはどうしようもなく……
仕方のない事と諦めた。
瞬きするとさっきの変わりない笑顔で手を差し出している……
気のせいだろうか?
異性にはほとんど関心のないはずの胸がざわついた。
私がこの男……
主任に対して初めて抱いた思いだった。
佐々木主任は、研修中にお世話になった上司の一人だった。
この会社は入社後最初の半年間で3つの課を回る研修があった。
その6か月を過ごしたのちに希望部署を書類で提出し配属先が決まる。
研修で主任のいる営業課に来たのは2番目だった。
研修とはいえ私はもう社会人なんだ……
与えられる仕事を一生懸命こなす日々。
やっと慣れたと思う頃に違う課での研修……
私は営業職希望ではなかったので研修期間中は
事務処理などの後方支援をすることになっていた。
「よろしく。営業なんて興味ないかもしれないが何事も経験だ。
せっかくだから色々と実になる様に頑張ろう」
頭を上げると恐ろしくさわやかに微笑んだ顔にくぎ付けになった。
射抜くように見つめる瞳が揺らめき、奥に何かがチラリと見えた気がした。
少し憂いを含む??何かが……
私には幼いころからこういう訳のわからないものが
見透(み)える時がある。
嫌だと思うことはよくあったが、それはどうしようもなく……
仕方のない事と諦めた。
瞬きするとさっきの変わりない笑顔で手を差し出している……
気のせいだろうか?
異性にはほとんど関心のないはずの胸がざわついた。
私がこの男……
主任に対して初めて抱いた思いだった。
佐々木主任は、研修中にお世話になった上司の一人だった。
この会社は入社後最初の半年間で3つの課を回る研修があった。
その6か月を過ごしたのちに希望部署を書類で提出し配属先が決まる。
研修で主任のいる営業課に来たのは2番目だった。
研修とはいえ私はもう社会人なんだ……
与えられる仕事を一生懸命こなす日々。
やっと慣れたと思う頃に違う課での研修……
私は営業職希望ではなかったので研修期間中は
事務処理などの後方支援をすることになっていた。