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揺れる恋 めぐる愛
第4章 愛しさと切なさ
「主任はどうしていつも唐突なんですか?」
私は、寝起きの髪をとかしただけの姿で、主任と向き合い、
諦めと怒りの入り混じった気持ちで、しかたがなくそう聞いた。
「どうせメールしたら、逃げるだろう」
確かに見透かされている……
それにしてもあんまりだ。
「紅葉を見に行かないか?」
「はぁ~?」
「10分で用意しろ」
「放っておいてください……」
「お前、この頃どこか行ったか?」
「いえ……」
「こもりっきりは悪いぞ。いい季節だ……」
「私が予定があるとか思わないんですか?いないかもしれないとか……」
「居なければ一人で行けばいい」
「一人で紅葉?寂しすぎますよ」
「じゃ、ついてきてくれ。暇だったら……」
「暇だったらでいいんですか?」
私には、どうせ拒否権はない。
いるのがわかったからにはこの人は必ず連れて行くだろう……
主任を見上げると、少し寂しそうな目をした。
本当にこの人はズルイ。
「いや……
来いよ」
「……相変わらずですね」
私は、少しの間考えをめぐらせた。
なかなか1人で遠出する元気も正直ない。でも気分転換は必要だよね。
昼間から何かするほどは、いくら主任でも鬼畜じゃないはず……
断って、このまま家に上がり込まれる口実を作ってしまうよりは……
ましかもしれない。
私は、寝起きの髪をとかしただけの姿で、主任と向き合い、
諦めと怒りの入り混じった気持ちで、しかたがなくそう聞いた。
「どうせメールしたら、逃げるだろう」
確かに見透かされている……
それにしてもあんまりだ。
「紅葉を見に行かないか?」
「はぁ~?」
「10分で用意しろ」
「放っておいてください……」
「お前、この頃どこか行ったか?」
「いえ……」
「こもりっきりは悪いぞ。いい季節だ……」
「私が予定があるとか思わないんですか?いないかもしれないとか……」
「居なければ一人で行けばいい」
「一人で紅葉?寂しすぎますよ」
「じゃ、ついてきてくれ。暇だったら……」
「暇だったらでいいんですか?」
私には、どうせ拒否権はない。
いるのがわかったからにはこの人は必ず連れて行くだろう……
主任を見上げると、少し寂しそうな目をした。
本当にこの人はズルイ。
「いや……
来いよ」
「……相変わらずですね」
私は、少しの間考えをめぐらせた。
なかなか1人で遠出する元気も正直ない。でも気分転換は必要だよね。
昼間から何かするほどは、いくら主任でも鬼畜じゃないはず……
断って、このまま家に上がり込まれる口実を作ってしまうよりは……
ましかもしれない。