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揺れる恋 めぐる愛
第4章 愛しさと切なさ
私も主任に従って手を合わせ、お弁当に箸を付ける。
食べながら主任は静かに話し始めた。
「母親はもう……
いない。これは子供の頃、教わったものだ。
その人は今時男も家事を、料理をして自立しなさいという考えの人だった…」
「そうなんですね」
「料理男子という言葉ももてはやされているが、
俺がしたら違和感があるだろ?」
「そんなこと……
思わず誰が?なんて言ってすみません。
まさか、こんなことができるなんて……」
「まあ、思わないよな?俺もすごく久しぶりに作ったんだ。
食えるといいが……」
話しながら箸を口元に運ぶ。
「美味しいですよ。こんなに上手だと、私の料理なんて
子供のお遊びみたいな気がします」
「お前もするのか?」
「はい。自分の毎日食べる簡単なものくらいは。
こんなにきちんとはできませんが……」
「いや、一人で毎日作っているなんてすごいな。
俺はそこまでは無理だ」
「毎日と言っても、無理だと思ったら思い切って買って帰ったりします。
なんでも完ぺきにこなすほど器用じゃないので……」
それからしばらくは黙って目の前のお弁当を食べた。
「昨日、紅葉のニュースを聞いて……
そのままいてもたってもいられず、買いだしに行った。
弁当作ってお前と紅葉をみたらどうだろうと思ってな……」
食べながら主任は静かに話し始めた。
「母親はもう……
いない。これは子供の頃、教わったものだ。
その人は今時男も家事を、料理をして自立しなさいという考えの人だった…」
「そうなんですね」
「料理男子という言葉ももてはやされているが、
俺がしたら違和感があるだろ?」
「そんなこと……
思わず誰が?なんて言ってすみません。
まさか、こんなことができるなんて……」
「まあ、思わないよな?俺もすごく久しぶりに作ったんだ。
食えるといいが……」
話しながら箸を口元に運ぶ。
「美味しいですよ。こんなに上手だと、私の料理なんて
子供のお遊びみたいな気がします」
「お前もするのか?」
「はい。自分の毎日食べる簡単なものくらいは。
こんなにきちんとはできませんが……」
「いや、一人で毎日作っているなんてすごいな。
俺はそこまでは無理だ」
「毎日と言っても、無理だと思ったら思い切って買って帰ったりします。
なんでも完ぺきにこなすほど器用じゃないので……」
それからしばらくは黙って目の前のお弁当を食べた。
「昨日、紅葉のニュースを聞いて……
そのままいてもたってもいられず、買いだしに行った。
弁当作ってお前と紅葉をみたらどうだろうと思ってな……」