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第4章 愛しさと切なさ

そんな時、蓮先輩から唐突にメールがあった。


［クリスマスは時間を作るから、

会って顔を見てから聞いてほしいことがある……

野乃花ともう一度きちんと話がしたい。］


先輩が連絡をくれた。

就職してから先輩とゆっくりクリスマスを過ごしたことは１度もない。

その先輩が時間を作る……

会って話したいことはいったいなんだろうか？


今年のクリスマスは、私の方は仕事が休みなので、

こちらから出向いた方がいいのだろうか？


［クリスマス、そちらに行ったらいいですか？どんな話を？］

すぐに返信が来る。

今だって忙しいはずなのに……

［今の段階では、いつ時間が取れるかわからない。

できたら、夜に食事をしたいと思っているのだけど……

メールで済ましたくないから直接にさせてほしい。］

［わかりました。また、メールください。］

メールで済ませたくない事って？

その文字を見つめながら……

無意識で指を噛んだ。


先輩とは何とか続けていきたい……

でも、先輩の想いをただ受け入れるだけでは違う。

そんなの私らしくないけど……

でも……

それでも……

不安しかなかった。