この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
理性が溶ける時
第1章 理性を湯煎する
「……初めまして。よろしくお願いします」
とあるホテルの一室。
そこでそんな風に声を出したのは、推定24くらいの女性。

ほぼ同年代である。太めとは行かない程度の肉付きで、柔らかそうな感じを憶えた。服と覆うのは上は淡い青色のワンピース、下は深い藍色のミニスカート。所どころにふんわりとしたフリルをつけて、どこかあどけなさを感じる服装だった。

抱きしめたらとても心地よさそうだ、そんなことを考えてしまった。
出会い系。
俺と相手はそれで知り合い、こうして出会うに至った。
元々、俺はSMに興味があった。相手もどうやら同じようだ。興味、という段階程度かもしれなかったが。

「はい、初めまして。こういうのは初めて、かな」
こういうの、とは当然嗜虐と被虐を交換する行為である。
サイト内の会話で経験が無いのは知ってはいたが、確認の体を持った、これから行為をするぞという、相手への宣誓でもある。

穏やかな口調を保ち、なるべく相手に深いな印象を持たせないようにする。
SMというのは、ただ虐めれば良いだけではない。痛みが快楽と変わるのは、相手への信頼と好意があってこそ。

何をされても感じてしまう。
そんな段階にまで心を手に入れなければいけないのだ。そこに至るまでの過程がどうであれ、そうなって初めて苦痛が快楽に変わる。心を通わせない虐めなど、文字通りのただの唾棄すべき虐めだ。

俺の問いに、こっくりと相手は頷く。
「そうか。なら……緊張するなっていうほうが厳しいな」

SMは初体験。
それが意味するところは、俺の腕によって相手のSMに対する印象は変わる、ということだ。
ただの理解でき無い性癖となり下がるか、生涯連れそう、愛すべき自分の本性となるのか。

そう考えたら、何故だか心が高鳴った。俺の中の嗜虐心が、少し弾んだ。
とりあえず座ってくれ。身振りでそう相手にいうと、素直に相手はベッドの端に腰掛ける。
その一動作一動作がどこかぎこちなく、筋肉が軋むかのように動いていた。明らかに緊張をしている。
/6ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ