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喪われた記憶
第10章 引っ越しの前に



『ふぅん…どうされたい?』



「…!」



そんなこと…っ


聞かないでよ……っ!



『…黙ったままじゃ分かんないよ?』



胸を揉んでいた手の動きが止められたと思ったら、そのまま離されて…


その指は脇腹へと移動する。



『ちゃんと言えない子には…お仕置きだよね?』



上から下へと撫でられる。



「…んんっ!…いゃっ!」



くすぐったい…っ


触れるか触れないか位優しくなぞられる。



「やっ…きゃんっ…ぁはっ…」



笑いが交じる私の声…

でも次第にそれは別の声へと変わっていく。



「あぅんッ…あッ…はぁん…ゃンッ…」



『…まさか感じちゃってるの?
お仕置きの意味無いじゃん?』



いきなり指で脇腹を押された。



「きゃぁっ!?…ああっ!…やぁっ!」



『…早くいいなよ。
俺だってもう我慢できそうにないんだから…』 






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