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喪われた記憶
第12章 月琴の過去
もし、りーちゃんに何かがあった時、
彼なら助けてくれる…
何故かそう確信した。
きっと大丈夫だ。
「………お幸せに。りーちゃん……」
部屋を出て行こうとした時、ある疑問が頭に浮かんだ。
―――なんで昨日帰って来なかったんだろ?
あの人とも…
“そういうこと”をしたのかな?
嫌じゃなかったのかな?
そこまで考えて思い直す。
「…嫌だったらあんな目向けないよね。」
脅されている訳ではなさそうだし。
ふぅ…と息をつき、
りーちゃんを起こさないように
そっ…と部屋を出た。