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喪われた記憶
第4章 触れられて…



その時、男が私を仰向けにしようとしてきた。



「嫌っ!ダメ…!」



思わず声を出して抵抗する。



我に返って私は身をよじる。



「…お願い、来ないでっ……」



『…お前に拒否権はないだろ?』




そう言うと、私のお腹に手を回して

ゴロンと仰向けにさせた。






『………』





「………ッ」






『…ふっ…なるほどね……』




男は指を太腿の内側に這わし、

顔を私の耳元に寄せて





『…ここ、濡れてるね…』





甘く、低い声で囁いた――――。












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