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喪われた記憶
第9章 同棲宣言



『俺が高3…つまり受験生になってからは会える時間か減った。

それでも時間さえあれば、ずっと月琴といた。』



「………」




『そんな時のことだった。

月琴が俺の教室へやって来たのは…』




「………」




『それで俺に言ってきたのは

“今日、家に行ってもいい?”だった。

びっくりしたよ。

自分からは滅多にそんなこと言わないから。』




「……そうでしょうね」



それにはすかさず同意する。



普段の私もそんなことは言わないから。







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