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藍の果て
第5章 生存者

「僕は、その三年前の事故の生き残り。地球という惑星から来た、異端者です」



三年前の惨劇が脳裏に過った。
この年月は、余りその事について考えないように生きてきたつもりだった。
リオにはデイジーも、ユリアも、見守ってくれる人達がいた。



だけど、目の前の少年は……。
自分がどこへやって来たかも把握できないままに、バルトの兵士に見つかり、連れ去られた。
身を焼く奴隷の証を刻まれる痛みや屈辱は、どれ程のものだったろう。
自由を訴える事も出来ず、権力や力に怯えて強いられる労働の毎日。



同じ境遇からやって来たのに、三年もの月日は二人の生活を大きく変化させた。




リオは、自然と少年の元へと歩み寄り、その体を包み込もうと抱きしめていた。



「リ、リオ……君?」



戸惑う声が耳元よりやや上から聞こえてくる。
自分より少し広い背中を撫でると、少年の心音が更に大きく息づく様に聞こえてくる気がする。


「僕も……なんだ」


「え?」



「僕も、君と一緒なんだよ。僕も、三年前にあの事故でお父さんとお母さんを、亡くしたんだ」




腕の中にある体が小さく震える。
リオの口から出た思わぬ告白に、驚いているのだろうか。
小さく震える声が、もう一度確認する様に問いかけてくる。




「本当、ですか?本当に……リオ君も?」




「うん、本当だよ。ジーク、今まで辛かったね。ごめんね、あの時……気づいてあげられなくて。

君の事を話せば、きっとデイジーも分ってくれる。だって、僕はデイジーに助けられたんだもん」



「すみま、せん……僕……、ありがとう」



ジークの肩は震えていた。嗚咽の様なものが声に混じって、漸く彼の心を少しでも溶かせた様な気がして、リオはジークが落ち着くまで、彼を抱きしめて背中を優しくなで続けた。
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