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ティア・リフレインに捧げる
第2章 引き裂かれた純白のドレスからのぞく柔肌は……
「こんなことをして……ただでは済みませんよ! 今すぐ私を放しなさい!」
震えを隠しきれないながらも、威厳を失わぬ声。王族として受けて来た教育の賜物たるその気丈な態度は、さすがと言わざるを得ない。
まだ少女の面影の残る若さでありながら、王女ティア・リフレインは紛れもなく統治者の血統。誇り高き姫君であった。
彼女の言う「こんなこと」とはどんなことか。
銀のティアラを引き立たせる美しい栗色の長い髪、正装ではない部屋着ではあるが、それでも細やかにレースと刺繍で飾られた純白のドレス、少し開いた胸元からこぼれる胸の谷間の緩やかで柔らかな起伏。そして、透き通るような白い肌。
乙女の盛りのその肢体が自由を奪われ、薄闇の中に張り巡らされた巨大な蜘蛛の巣に絡め取られていた。