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~花の玉手匣~
第5章 蒼い牙に抱かれて
「おまえが悔いるべきことは、それだけか」
「え……」
ぼくは戸惑った。
〝それだけか〟ということは、陛下の怒りの矛先は他に向けられているということだ。
ぼくは必死に今日一日の我が身を省みた。
それでも、どうしても陛下に奏上した以上のことが思い当たらず、ぼくは混乱した。
ぼくの何が陛下の不興を買ってしまったのだろう。
泣きそうだった。
陛下は痺れを切らしたように枝鞭をしならせた。
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