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~花の玉手匣~
第5章  蒼い牙に抱かれて

「総監め、予の小龍にこんな傷を負わせて……」

陛下は握っていた枝鞭を床に放り投げると、ぼくの手指にそっと触れた。

そして抽斗から出した膏薬を傷口に塗布した。

「痛…っ」

「我慢しろ、すぐに癒える」

宥めるように言い、陛下は器用に包帯を巻いてくれた。

そして頭を撫でてもらい甘やかされて、ぼくは幸せを噛みしめた。

このまま眠ってしまいそうになった。

けれど――




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