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~花の玉手匣~
第2章  星降る夜のわがまま姫

「ただし、お母上さまにはお詫びいたしましょう。姫さまのことを、とても心配なさっておいででしたよ」

美紅姫は俯いた。その頭を、呂栢は優しくさすった。

「後ほどでかまいません。それよりも今は――」

呂栢は卓上に置いてあった包みを美紅姫の眼前に差し出した。

「こちらにお召し替えくださいませ」

美紅姫は小首を傾げた。

呂栢が声をひそめる。

「着替えて、都の星祭りに参りましょう」

美紅姫の目が見開かれた。



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