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~花の玉手匣~
第2章  星降る夜のわがまま姫

「そうだ。願いごと、思いついたわ」

美紅姫の目が輝いた。

「あたし、ずっとずっといつまでも呂栢と一緒にいられますように…ってお願いする!」

そして美紅姫は胸に手を当て目を瞑った。

その願いが叶うことはないと、呂栢は知っている。それでも、うれしそうに、愛おしそうに頬をゆるめた。

美紅姫は、ずっとずっといつまでも、呂栢の腕の中で寝てしまうまで、夜空へ消えゆく星たちを見送っていた。




       了



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