この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
~花の玉手匣~
第5章  蒼い牙に抱かれて

ぼくは陛下の左腿に完全に座る形になり、当惑していた。

ここに連れてきてくれた内官に視線を向けるも、彼は目を伏せていてなんの助け船も出してくれない。それどころか、

「大儀であった。宿直(とのい)はこの者に任せるゆえ、そなたは退がれ」

という陛下の命令に従い、寝所を退出してしまった。

扉がきっちり閉められる。

ぼくはどうなってしまうのだろう。事の成り行きにドキマギする。

「震えているのか。予が怖いか?」

ぼくは首を横に振った。

「寒いか?」

さらに首を横に振った。

「こんなに手を傷めて…」

陛下がぼくの手を取った。水仕事でかなりガサガサに荒れている。恥ずかしかった。

陛下は盃を卓に置き、抽斗から蛤型の入れ物を取り出した。

中には白い膏薬が詰まっていて、それをぼくの手に塗りつけてくれた。



/153ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ