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堕散る(おちる)
第24章 step24十八段目…春
「お口直しは山の実のゼリーになります。」

黄緑のお皿に乗って出されたゼリーは淡い赤の中に何種類かの実が入っている。

「何だか食べるのもったいない感じですね。」

「ルリ、これも時間かかっているよ。」

「時間がかかるとは?」

女将さんに聞き直される。

「実が偏らないように固めるの大変なんだろ?何回にも分けて固めるんだろ?」

「そうでもありませんよ。固まり始めたらかき混ぜて均等にちりばめたら一気に冷やすんです。」

「へえ…ルリ簡単らしいよ。家でもやってみよ?」

「お料理なさるんですか。仲が宜しいですね。」

「ああ、まだ作れるものは少ないけどね。」

「少し覚えれば色々できるようになりますよ。」


スタートはどうなるかドキドキしたけど、ハルトも料理に夢中で悪戯なしで楽しんでいた。

とても美味しいし楽しかった。

「ご馳走さまでした。」


「お酒も召し上がられてますし、お風呂は30分程度開けてくださいね。」

「ああ、ありがとうね。」

ハルトは営業スマイルをしていた。


お膳の片付けが終わり女将さんが下がる。

「30分何する?」

「トランプ持ってきましたよ。」

「トランプ?」

「だめですか?」

「やり方わからないけどやる。」
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