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堕散る(おちる)
第24章 step24十八段目…春
お弁当を食べてひとしきり散策をしていよいよ帰路につく。

運転中は卵をワタシが温める。そしてハルトが手を重ねてきた。

宿の料理や体験したことなどを話していたら割りと早くに着いた。
ハルトの家に寄るかと思っていたけど、
延泊した分、早く帰るように言われた。

「ハルト夕飯は?」

「適当に食べるよ。」

「きっと食べないからだめ。ワタシが簡単に食べられるものを買ってきますから、ハルトは卵を温めて待っててください。」

ハルトから財布を預り買い物を済ませた。
これから必要になるものを準備して車に戻る。

「ルリ、近くの公園でいい?」

「はい充分です。」

「じゃあここで、また明日。」

「ハルト、運転中、卵をこれで温めたらよいかと思ったのですが…
寝る時とかも…」

ワタシは準備したカイロを箱の底に置き藁を敷いて卵を乗せ、さらに上からも包むようにした。

「考えたなルリ、俺はぬるま湯に浸けて置こうと思った。」

「それは駄目じゃないでしょうか、息をしてるんじゃないかな…」

「そうかもしれないな、帰ったらネットで調べてみるよ。」

チュッとキスされて車を降りる。本当はずっと一緒の卵が羨ましかった。
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