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第27章 step27 二十一段目…初夏

｢ぴよちゃん、一緒に出掛けないなら、お留守番だぞ。｣

ﾋﾟｲｨ…

｢今日はここには戻って来ないから、一人お泊まりだぞ。｣

ﾋﾟｨ…

言ってからハルトが手を差し出すと一目散にやってきて手のひらに飛び乗る。

一度ハルトが事務所で一人の時に、逃げ回るぴよちゃんにそう言って、昼食の間留守番させたのだそうだ。

帰ってくると、ドアの前を往復して待っていたぴよちゃんは、嫌がるもののハルトの言うことを聞くようになったらしい。

そして、お利口にしていた時はキャベツの葉がもらえるというご褒美付きだ。

最近ではハルトの言葉が間違いなく通じていると思えるようになった。

そして、ぴよちゃんはおとなしく？ゲージに入れられて支度が完了した。

冷蔵庫からキャベツを取り出して、事務所を出る。

出たところでゲージにキャベツを入れるとぴよちゃんは喜んで啄んでいた。

逃げ回るのは、嫌なんだというアピールのデモンストレーションで、キャベツのご褒美をもらうために、わざとやっているのではないか？
そう思えてきた。