この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
堕散る(おちる)
第27章 step27 二十一段目…初夏
「あの人に仕事を紹介されたの?」
「うん…」
「ずいぶん若い人ね、もっとおじさん、いや管理職っぽい人がくるかと思ったのに…イケメンさんじゃない。」
「お母さん…」
母はこそこそ耳打ちしてくる。
ハルトからも見えて感じ悪いだろうと母をたしなめた。
下ごしらえを済ませてあり、最後の仕上げをして料理をテーブルに並べていく。
ハルトは興味津々で料理を眺めていた。
「ワインを召し上がられますか?」
「ええ、まあ…でもお気遣いなく。」
「でもせっかくだし、私も普段は家で飲まないので…」
母がワインオープナーに苦戦していると、
「私が開けましょうか?」
ハルトが代わってあける。
「あらやだ、お客様に先に注がせちゃって…」
母はそう言いながらもグラスを差し出した。
料理はワタシの好物のミルフィーユチーズカツだった。
真ん中にチーズを入れて、豚の薄切りとスライスチーズを交互に巻いたもの…
母が特別な時に作ってくれる料理だ。
ハルトはナイフで切った断面をしげしげと見ていた。
「手の込んだ料理ですね。これ、ルリ、いやルリさんは作れますか?」
「手伝ってるから作れると思いますが…」
「うん…」
「ずいぶん若い人ね、もっとおじさん、いや管理職っぽい人がくるかと思ったのに…イケメンさんじゃない。」
「お母さん…」
母はこそこそ耳打ちしてくる。
ハルトからも見えて感じ悪いだろうと母をたしなめた。
下ごしらえを済ませてあり、最後の仕上げをして料理をテーブルに並べていく。
ハルトは興味津々で料理を眺めていた。
「ワインを召し上がられますか?」
「ええ、まあ…でもお気遣いなく。」
「でもせっかくだし、私も普段は家で飲まないので…」
母がワインオープナーに苦戦していると、
「私が開けましょうか?」
ハルトが代わってあける。
「あらやだ、お客様に先に注がせちゃって…」
母はそう言いながらもグラスを差し出した。
料理はワタシの好物のミルフィーユチーズカツだった。
真ん中にチーズを入れて、豚の薄切りとスライスチーズを交互に巻いたもの…
母が特別な時に作ってくれる料理だ。
ハルトはナイフで切った断面をしげしげと見ていた。
「手の込んだ料理ですね。これ、ルリ、いやルリさんは作れますか?」
「手伝ってるから作れると思いますが…」