この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
堕散る(おちる)
第28章 step28 二十二段目…夏休み…入社試験
「ただいま〜」
ワタシは平静を装って玄関を開けた。
「あら、早かったのね。」
「そう、遅いと思うけど…」
「ハルトさんとの付き合いがおおっぴらになったから、もっと遅くになると思ったけど…」
母は部屋着に着替えて迎えてくれた。
「ご飯は食べてきたんでしょう?」
「うん。」
「じゃあお茶にする?」
さっき見たことを切り出すなら、きちんと向かい合って話したかった。
「うん。」
母も食事を済ませてきたようだった。
「それでどうだったの?」
「へ…何が?」
「何がじゃないわよ、試験よ、入社試験。」
さっき見たことのショックですっかり忘れていた。
入社試験が目的でハルトと会っていたことを…
「無事に終わったよ。」
「採用が決まったってこと?」
「そうだと思う。」
「思う。って…
試験ってどんなことしたの?」
「面接だけ…」
本当にあったことなど言えない。
母に止められるに決まっている。
それはハルトとワタシの問題だから…
ハルトがワタシを試したかっただけから…
自分の都合が悪くなったからではないけど、母にさっきのことを聞いてみた。
ワタシは平静を装って玄関を開けた。
「あら、早かったのね。」
「そう、遅いと思うけど…」
「ハルトさんとの付き合いがおおっぴらになったから、もっと遅くになると思ったけど…」
母は部屋着に着替えて迎えてくれた。
「ご飯は食べてきたんでしょう?」
「うん。」
「じゃあお茶にする?」
さっき見たことを切り出すなら、きちんと向かい合って話したかった。
「うん。」
母も食事を済ませてきたようだった。
「それでどうだったの?」
「へ…何が?」
「何がじゃないわよ、試験よ、入社試験。」
さっき見たことのショックですっかり忘れていた。
入社試験が目的でハルトと会っていたことを…
「無事に終わったよ。」
「採用が決まったってこと?」
「そうだと思う。」
「思う。って…
試験ってどんなことしたの?」
「面接だけ…」
本当にあったことなど言えない。
母に止められるに決まっている。
それはハルトとワタシの問題だから…
ハルトがワタシを試したかっただけから…
自分の都合が悪くなったからではないけど、母にさっきのことを聞いてみた。